1997年

ぽつらぽつら書きたいです

私は弟が好きです
性的な意味ではなく親愛的な意味なので
ブラザーコンプレックスとは
ちがいます



弟は私をおそらく嫌いです
憶測ではなく本人から
聞きました
「私のことすき?」
「好きではないかな」
面倒くさい質問ですね




弟と私の性格は対局線と
言っていいほど違います



他人への思いやりが
大きな差だと思っています






弟は自分を犠牲にしてまで
赤の他人までに
幸せになってもらおうとします
他人の感情にひどく敏感です




小学校の運動会の時です
私は5年生で弟は3年生です
弟は運動神経が悪いですが
短距離だけはクラスでも
速いほうでした
いつも徒競走の練習では一番でした
それなのに本番はビリ
私はガッカリしました

「なんで手を抜いたの」って責めると
「だって○○君が本番では
1位とりたいって言ってたから」
「手を抜かれて1位をとれても
○○君は嬉しくないよ」
「大丈夫 ありがとうって言われたから」






私はよく親と喧嘩をしてました
喧嘩というより言い争いです
いつも殴られて痛くて
言い返す気力がなくなって
部屋に逃げるのが通例でした

弟はいつも泣いてる
私の部屋にきて
「お父さんはお姉ちゃんの事
ちゃんと好きだから大丈夫だよ」
と言います
お父さんの部屋にも行き
同じようなことを言います

当時はうるせぇ!偽善者!
っていう気持ちでした





八方美人と称すれば
それまでですが
とにかく誰にでも優しいのです






女の子にもモテます
バレンタインは沢山チョコを
貰いほかの男子から嫉妬されてました
だからホワイトデーの時には
何故かクラスみんなに
平等に手作りクッキーを
3枚ずつ配ってました






みんながやりたくないと言ったら
学級委員長だって引き受けます




「おい宿題俺のもやってくれ」って
友人に頼まれたら
嫌な顔せず取り組みます






こんな性格だから
弟はいじめられる時だって
ありました
でも誰も憎まず
嫌になっちゃうよ(笑)って
たまにぼやきながらも
頑張っていました



結果的に誰からも愛されます








私はそんな弟がすごく嫌な時が
ありました
「馬鹿じゃないの?
なんで嫌なことは嫌ってちゃんと言えないの
気持ち悪い」
酷いことを言ったものです
「俺別に何も嫌じゃないよ」
と言っていた気がします
そのへんはあんまり覚えてませんが
いつもサラッと流されます




私は自分の利益の為に
動くような人でした
だから効率よくある意味
誰からも頼られる性格だったし
嫌われやすい性格でもありました
弟とは真逆です

だって何よりも自分の損得感情で
動いていたので



有益な情報しか受け入れたくないから
あまり他人の言葉に意見を
傾けることが無かった気がします
きっと見下していたのでしょう

今ではとても後悔してます







「お姉ちゃんはどうしてそんなに
いつも怒ってるの」
と言われたことがあります
別に怒ってるつもりは
ありませんでした
毎日意味の無い“見栄”と
戦っていたんだと思います








弟は本当に小さい時から
高校に至るまで
グレることなく
ずっと
誰にでも優しいです

ずっとです









今でもたまに連絡をくれます
「元気?寒くない?」
普通に嬉しく思います


でもそれはきっと
弟としての役目を果たそうとしてる
だけなんだと思います
帰ってきたらただいまと
挨拶をすることと同じくらいの
事を義務感でこなしてるだけです
そう、姉への配慮





「あんまり気を使わなくていいよ」
「気をつかってないよ?
元気かなって思ってさ!」

相変わらず優しいので腹が立ちます



そんな弟には時々
会いたくなります
大好きなので





弟と会うことで
自分を良い意味で見つめ直せるし
自分も優しくなろうと
思えるからです









でも優しさは優しくないのと
紙一重で
時には人を傷つけたり
その人の為にならなかったりします
そのへんは
まだ分かってないのかな(?)
教えてあげたいけど難しいです

あと自分をもっと
大事にしてあげてほしいです


何を言っても
「大丈夫」って笑われるから
何枚も上手です



難しい










いつか弟に心から好かれるように
なりたいです